国公立・私立大学医学部 Part 2
飯塚 亮太さん(慶應義塾大・開成) |
岡田 淳志さん(慶應義塾大・駒場東邦) |
加藤 仁規さん(東大理V・開成) |
山東 真樹さん(東京医科歯科大・暁星) |
真木 大地さん(東京医科歯科大・浅野) |
湯本 蒼也さん(慶應義塾大・駒場東邦) |
医学部志望の動機
加藤:幼い頃から掛かりつけ医の先生に憧れていて、「医学部に行きたい」と思っていました。
中高では他の進路についてもいろいろ調べましたが、やっぱり自分がこれから蓄えていく知識を患者さんのために幅広く活用していくプロセスが「自分に合っている」と感じ、改めて医学部を目指すことにしました。
志望大学を決めたのは高2の秋です。東大は教授と学生のレベルが高いし、医学部は学費が高いので国立が魅力的でした。1、2年の教養学部で幅広く学べるのも良い環境だと思います。
山東:ふたつのきっかけがあります。ひとつ目のきっかけは、小学生の頃に検査入院した時です。当時の担当医の先生がこちらの気持ちに寄り添った配慮をしてくださって、その時から医者に憧れを持つようになりました。
もうひとつのきっかけは、高校2年の時に参加した東日本大震災の復興ボランティアです。障害のある子どもたちの見守りをする機会があり、「子どもたちが安心して成長できる手伝いをしたい」と思い、小児科医を志しました。
真木:5歳の時、頭を切る大けがをした経験があり、この時、担当の先生がダメージを少なくする治療をしてくださいました。「医師はかっこいい」とその時から憧れ始めました。
高校時代には、生物学に進もうかと迷った時期もありましたが、やはり、人体と病気のメカニズムに興味があって、研究医としてやっていきたいという思いを今では持っています。
飯塚:医学部を志望したのは、亡くなった祖父を親と一緒に見守った経験があるからです。祖父は認知症を患っていて、本人だけでなく周りの家族にとってもつらい病気だと実感し、高校入学後には医師の道に進もうと志望が固まっていました。
岡田:祖父が医師だったので、幼い頃からよく話を聞いていました。「大人になったら何をやりたいか」と考える前に「医師になりたい」と思っていました。
湯本:医学部を志望したのは慶應大の医学部の合格発表後です。もともと医学部に行くつもりはなく、慶應大医学部の受験は東大受験の緊張を慣らすためでした。
医学部合格後、父の友人から医学の話を聞いて、それまでは「理科T類で数理研究をしよう」と思っていましたが、「医学研究も面白そうだ」と思いました。東大の合格発表までどちらにいくか悩んで、最終的に慶應大を選びました。
入塾のきっかけ
真木:新中1のスタートダッシュ講座*から英語を受講し始めました。親から提案されて、「春休みは余裕があるから行ってみるか」という軽い気持ちで英語の講座に参加しました。
そこでフレンドリーな先生と出会って、「すごくいい」と感動しました。アルファベットのAの成り立ちから教えていただけたのも印象的で、「この塾なら新鮮な気持ちで学べる」と思ったのも入塾のきっかけです。
この時から6年間、「他塾に移ろう」と考えたことはありませんでした。中2からは数学もグノに通いました。
*新中1対象の講座(2〜3月に開講)。
岡田:中1の夏に親から勧められて英語で入塾しました。
学校で英語の成績が良くなかったので、「基礎から固めたい」と思ったのがきっかけです。
宿題が多くなく、学校と両立できるのも魅力でした。
古文は高1の1年間で完成できました。
飯塚:親が「グノの英語は良い」という評判を聞いてきて、中3になる時に体験として季節講習を受けました。
グノは集団制ですが、先生が生徒一人ひとりの顔を見ながら授業をしてくださるのが印象的で、「グノで頑張っていこう」と思い入塾しました。
山東:同じく中3からです。
グノの良い評判を聞いて英語の季節講習に参加してみたのも同じです。
その頃、学校の周りの人たちが予備校に通い出して、自分も英語が得意ではなかったので、「遅れてはならない」と思って塾探しを始めました。大手も考えましたが、「勉強に集中できる環境は?」という基準で考えてグノにしました。
古文を高2で受講しました。国語が苦手で、特に現代文がとことんできなくて点数を取るのは難しいから、「古文・漢文でしっかり点数を取ろう」と思ったのがきっかけです。
それから高3で小論文を受講しました。
湯本:やはり中3での入塾でした。
英語が得意でありませんでしたが、「英語は大学受験で重要だ」と聞いていました。対策を立てるために自分で調べ、英語の評判が良いグノに決めました。
加藤:僕の場合は、親から「グノの英語が良い」と聞いていて、中2の夏に英語で入りました。でも1回辞めて、他塾をいろいろ見たあと、「やっぱりグノだ」と思って中3の夏に入り直しました。
グノーブルの英語
加藤:グノは全体的にレベルの高い文章を扱っていたので、グノの文章を読んでいると、東大模試の文章が自然と簡単に思えてきます。
単に難度が高いだけではなくて、文章の内容に興味が持てる題材が使われていて、先生の解説が文章の背景にまで及ぶので、内容を楽しみながら英語の勉強ができるのがグノの英語の大きな特長です。
単語の暗記やテストがなく強制されないから、それもひとつのモチベーションになりました。
楽しめる英文なので、復習しようとも思えるし、深い内容なので復習しがいもあります。
先生がフレンドリーで、メールで質問したらすぐに返信してくださるのも助かりました。
そうやっているうちに自然に知識も増えていくし、自分が知らない言い回しなども身についていくのもやる気につながって、こういうのが本当の勉強なのだと思っていました。
クラス分けテストも適度にあって、そのために復習したり、その結果を見るのも、モチベーションにつながっていました。
湯本:グノの英文への取り組み方は深いから面白いんです。
ネイティブの人は英文を書いていく時に、同じ言葉や表現を繰り返し使うのを避ける、というのを教えてもらったのもグノです。でも、自分ではどの表現が、どの表現の言い換えなのかは、初めのうちは気づけません。先生が「これは今まで出てきたどの言葉の言い換え?」と聞くとクラスの全員が一斉に探し始めるのですが、なかなか見つけられないんです。
でも、次第に読みながら自分でも気づけるようになっていき、そうなると英文全体の見通しもすごく良くなって、どんどん読解力が高まっていく感覚がありました。
単語を語源からイメージして、派生させながら意味を捉えたり、単語の仲間を増やしていけたりできたのも特徴的でした。丸暗記が好きではない僕の性格に合っていて楽しかったです。
文章のレベルも高くて深くて、解説を聞くとすごく面白くなっていくグノの授業では、英語力が伸びただけでなく、いろいろな教養も深められました。
山東:授業中に演習があって、すぐに解説を聞けるのが良かったです。演習でわからなくてモヤモヤしていたことをその場で解決できました。
様々なジャンルの文章を読めて、それについての背景知識も解説していただけるので、幅広い教養を身につけられました。英語の勉強をするというよりも、教養を学んで新しいことを知る授業でした。
飯塚:授業の初めに演習といっても、こちらも単に設問を解くことに終始しているのではありません。先生は英文の背景知識や単語の語源など深い解説をしてくださいますが、深い質問も飛んでくるので、演習している時にも、たとえ設問になっていないところでもしっかりと掘り下げて読むのが、いつの間にか習慣になっていました。
杓子定規の受験英語を勉強するよりも、圧倒的に楽しんで授業を受けられました。
岡田:授業内演習では、先生にその場で添削していただけるので、ダラダラとやらずに緊張感を持って真剣に問題に向き合うという点でも本番に近い状態で取り組めました。
それから、単語帳で単語を覚えるのが好きではありませんでした。グノでは語源から教えていただけて本当に良かったです。アルファベットがただ並んでいるだけだと思いながら覚えるのは苦痛でしかありません。
真木:英単語のイメージをつかめるようになったのは本当に良かったと思っています。単語帳では英語と日本語をセットで覚えることが多いですが、グノでは語源やイメージを主体にして意味を派生させていく覚え方です。
そのおかげで、いちいち英語を日本語に訳す作業を介さなくても、英文をスピーディに読めるようになりました。
グノのやり方でその効果を実感していたので、分厚い単語帳を必死に覚えている人が周りにいても、それを見て焦りを感じることもありませんでした。
中1からグノに通っていて、周りよりも楽な勉強法だったにもかかわらず、学校では順位が高いほうでした。焦りを感じるどころか、むしろ「自分は楽に効果の上がる覚え方をしている」という気持ちを持っていました。
岡田:僕も効果を実感できていたので、グノの覚え方が特殊でも不安はありませんでした。
予習よりも復習をメインに、同じ問題を味わいながら深めていく勉強スタイルは僕には合っていたので、「このままグノを信じて勉強していけば大丈夫」と思っていました。
飯塚:確かに、周りには単語帳で詰め込んでいる人が多かったです。一方、グノでは、扱った英文の復習がベースにあって、単語も自然とどんどん身についていきます。語源やイメージを大事にしながら、英文の中で英単語を覚えていけば、未知の単語が出てきても文脈から推測できるようになって、英語の力が自然と身につきます。
山東:周りに単語帳や文法書を暗記している人がいたけれど、もはややっていることが全然違うので、「グノでは受験勉強を超えた英語の勉強ができている」と思っていました。
湯本:丸暗記をしていないと学校の小テストが悪い点数になって悲しい思いはするかもしれません。だからといって、焦って「単語帳をやろう」とは思いませんでした。グノを信用していて割り切っていたし、「英語力は丸暗記の単語力ではない」と思っていたからです。ちゃんと英文を読めたし、成績も悪くなかったので、気にしないようにしていました。
加藤:グノの勉強法には不安を持ったことはありませんが、別の意味で不安に感じたことはありました。
僕は帰国子女で英検も取っていて、中学の頃は学校の中でも「英語は大丈夫だ」と思って周りをあまり気にしていませんでした。
ところが、高校に入ってから東大型の問題の演習ばかりやっている人たちには点数で勝てないことが多くなってきて不安感を持つようになりました。
段落整序や正誤問題などは、解き方のテクニックを知らないと不利になるし、時間配分にも慣れていなかったからです。文章を読むことや英語を話すことはできたので、実用的な面では不安はありませんでしたが、受験英語としては周りに劣るのではと感じました。
ただ、「受験問題ばかり解いてもどうしようもない」と中学受験の頃から思ってもいました。
でも、結局はグノの英語をやり続けることで、得点力もつきました。
具体的にはまず、帰国生でも音読に真面目に取り組むようにしました。
苦手な和訳を克服するために、授業の間も先生の訳し方を全部メモして、家に帰ってから細かなニュアンスの捉え方などを振り返るようにしました。
要約では大事な部分を見抜くのが苦手だったので、まとめる時のポイントも自分なりに一般化するようにして、自分で添削しながら赤字で書き込み、一般化の妥当性とか不明な点は頻繁にメールで先生に質問していました。そのうちに、大事な部分が自然と光って見えてくるようになりました。
グノーブルの音読
湯本:要約には僕も真剣に取り組んでいました。
英文のポイントを読み取ることも、それを的確な日本語で時間内にまとめることも簡単ではありません。特に直前期は、それまで扱ってきた要約問題を、時間を決めて読み直して答案を書き直し、グノのHPに上がっている模範解答例と照らし合わせて、自分なりに十分納得した上で、今度はその英文を音読するというのをやり込んでいました。
音読を本格的に始めたのは高3の夏からです。
それまでの音読は棒読みのようなお経読みになっていました。これを改善するため、理系の英語サイトを聞いて、そのサイトのナレーターになったつもりで、オープニングを頭に流しながら音読しました。
英語のイントネーションやリズムである程度音読できるようになってきたら、さらっと流していた部分もよく考えられるようになって、「こういうことだったんだ」と再発見する機会が増えました。
グノで以前に扱った文章を読み直して、メモに残っていなかったことについても「こういうことを言っていたのかもしれない」と気づけるようになりました。
「英語らしく読めるから文章の真意をつかめるんだ」と思えるようになったのが、きっかけで音読が楽しくなりました。
真木:高1の冬からコンスタントに音読するようになったおかげで、模試の成績が上がって自信になりました。
「英語の勉強は本当に面白い」と思えたのは高3に入ってからです。扱う英文の内容が最新の話題だったり、有名な本の一節だったり、ジャンルも幅広くなってきて、毎回新しい発見があり、授業も復習も楽しくなりました。塾からの帰り道で、内容を意識しながら口パク音読するのが習慣でした。
山東:実は高2まで復習も音読も一切やっていなくても最上位クラスだったんです。
そうしたら、高3の最初のクラス分けテストでひとつクラスが落ちてしまい、それからです。焦って復習と音読をやり始めました。毎回の授業の復習と要約問題の音読は欠かしませんでした。なかなかクラスが上がらず苦労しましたが、8月の最後のクラス分けテストで1番上に戻れました。
岡田:僕も高2までは復習も音読もせず、宿題だけをやっていました。
高3になってからは2、3日に1回は音読するようになって、秋からは毎日音読するようにしました。
「筆者は同じ単語を何度も繰り返すのを避けてこの単語に言い換えている」とか、「ここが主張で、ここはその補足説明」とか、授業で先生が話してくださった解説を意識しながら、音読できるようになると、要約問題の英文でなくても、「要約の時はここをまとめるんだな」とわかるようになりました。
飯塚:グノは多彩な文章を扱ってくれるので、それを復習していくには飽きるということはありません。復習する時の焦点の当て方を単語単位、それから文単位、そしてパラグラフ単位と広げながら、最終的には文章全体の流れを捉えたり、あらゆる視点から文章をかみ砕いて理解するようにしました。それができてから、こまめに音読していました。
加藤:英語自体はもともと好きで、「つまらない」と思ったことはありません。
でも、試験で点数が取れない時は、受験英語をやらなくちゃダメなのかという気持ちになって嫌でした。
高3の夏から本格的にグノの復習を始め、音読もしっかり行うようになったら、秋の模試で点数がすごく上がって、学校でも順位がすごく上にいきました。この時、「グノのやり方だったら受験英語を続けてもいいな」と思えて、受験英語に対する嫌悪感がなくなりました。
グノーブルの数学
真木:数学は中2から通い始めました。グノの数学は学校よりもセンスに頼らない数学でした。「こういうステップを踏んで、次にこういうステップを踏んで……」というような明確な言葉を先生が与えてくださったからです。
高3からのセルフチェックシートには、自分の解き方を客観的な視点から自分で評価できるというメリットがあります。復習の時、セルフチェックシートに「こういう問題ができなくて悔しい」という感情を書くこともあります。でも、2回目に解いてすんなり解けると「成長した」という自信にもつながり、モチベーションを保っていられました。セルフチェックシートに感情的な文章を残すことで、それを見返した時に自分の成長を実感できました。
もともと数学は得意科目でしたが、グノのおかげでさらに成績が伸びました。伸びが感じられたのは高3の秋から始まるテスト演習でした。最初の1、2回はとんちんかんな解き方をしていましたが、どんどんロジカルに考えられるようになったのが大きかったと思います。
グノーブルの古文
岡田:英語と同じで、グノの場合、古文単語も成り立ちから説明してもらえます。
単語の丸暗記をする必要がなく、文章の中で単語や文法も覚えられました。
先生が直接添削してくださって、「自分のどこが良くなかったのか?」も明確になったので勉強がやりやすく効果も上がりました。
山東:エネルギッシュな先生が絶妙なたとえ話をしてくださり、とても面白かったです。
毎回全訳演習をするのも特徴的でした。普通の演習だと傍線部を訳すだけで、文法事項に気を取られてしまいます。一方、全訳演習だと、文章全体を考えなければならないので、文章を文章として楽しむことを学べました。
古文単語も語源から説明されて、現代語に通じることがよくわかり、「面白い!」と思っているうちに身につきました。
グノーブルの小論文
山東:文章を書くのが苦手だったので、高3から小論文を受講しました。
以前は、「小論文では自分の体験を書け」と言われても、取り組み方もわからないし、独りよがりになるだけだと思えて、やる気につながりませんでした。
グノの小論文では、客観的にニュースを取り上げることを求められて、それには納得がいきました。自分の体験ではなく、周りの世界に目を向ければ書く材料を興味を持って集められるし、周りの世界への関心も増して自分なりの意見も持てるようになりました。
先生がすべて添削を動画で返却してくださったので、声を通して指摘を受けるのは文字とは違った感覚があって印象によく残りました。
最初の頃は仕上げるのに時間がかかりましたが、夏休み明けからはスラスラ書けるようになりました。順天堂大の面接は事前に書いた小論文をもとに行われますが、面接官に「小論文がうまく書けているね」と褒められました。
医学部の面接
真木:医科歯科大は、面接官3人で5分くらいの明るい面接でした。
医師を目指す理由や医科歯科大を選んだ理由などのよく聞かれる質問があって、その後高校のことを聞かれました。「部活動で何をやっていたか?」とか「部活動で得られたものがあったか?」とかです。
「ちょっと自己紹介をしてみてください」とも言われました。
面接の過去問題集を事前に見ていて、1分間くらいの自己紹介が来るのはわかっていたので、事前に自分なりの答えをつくり声に出して練習していました。
山東:医科歯科大は面接が明確に配点化されているので、対策をしていました。
でも、自分が受けた後期試験では5人の面接官がひとつずつ質問して5分くらいで終わってしまい、他の受験生と差がつきそうもありませんでした。
よほど医師に適性のない人を省くための面接ではないかと思います。
岡田:慶應大の面接は15分が2回あります。1回目よりも2回目のほうが厳しめでした。
聞かれたことは医学部の志望理由などで、医学とは関係ない質問もありました。「慶應大と千葉大の両方に受かったらどちらに行くか?」と聞かれて、その時は決まっていませんでしたが、「慶應大に行きます」と答えました。ただ、僕のためらいが見えたのか、問い詰められました。
他の大学も受けたので、それが面接の練習になって、慶應大の面接では慌てることはありませんでした。事前に前向きな志望理由を考えておいたり、慶應大学の理念を確認したりしたくらいです。
飯塚:岡田君の言うように、慶應大では15分くらいの面接を2回受けました。
1回目が特に印象に残っていて、医学部の志望理由などの通り一遍のことよりも、こちらの人となりに興味があって質問している印象がありました。
自分が医師に向いているアピールとして「真面目で粘り強く物事に取り組みます」と答えたら、「真面目で損したことはないか?」という挑戦的な質問をされました。
さらに難しい質問は、「救えない患者がいた時、あなたはどういう対応をするか?」というのもありました。
事前にネットでリサーチして、頻出の質問に関しては簡単な答えを作っておきました。実際に紙に書いて用意したのではなく、頭の中に答えを入れ、その後親に手伝ってもらい面接形式の会話をしました。
湯本:東大入試が終わったあとの2日間で慶應の面接対策をしました。
医師を目指す理由などの典型的な質問を準備しておいただけでなく、理Tを受けたのでそこが突っ込まれると思って答えを用意しておきました。
実際の面接では「読書はしますか?」と聞かれ、僕は高3の時に夏目漱石を読んでいたので、それについてずっと語っていたら面接が終わっていました。
印象に残っているのは、夏目漱石関連で「あなたにとってエゴイズムとは何ですか?」と聞かれたことです。とても焦って話が逸れかけてしまいましたが、とにかく話し続けました。
2回目で祖母の認知症の話をしたところ、認知症患者への対応を聞かれました。「もしあなたのおばあさんが、夜中に『財布が盗まれた』と言ってあなたを起こしてきたら、何と言って対応しますか? セリフ口調で答えなさい」と聞かれて、焦ってオドオドしてしまいました。そうしたら、面接官が優しくて、「これは応用編だから勘弁してあげる」という感じで終わりにしてくれました。
全体的に厳しかったように思います。
加藤:東大は2月25日と26日に筆記試験があって、27日に面接です。26日までで全力を使っていたので対策はしませんでした。「面接は適性のない人を落とすためのものだ」とも聞いていたからですが、面接官からの圧迫はそれなりに強いと感じました。
聞かれたことは、医師の志望動機や東大の志望動機の他に、「医師になったら何をしたいか?」や「海外に行ったら何をしたいか?」といった具体的なビジョンでした。
慶應大は前日に準備しました。具体的なことを聞かれると知っていたので、具体的な医師像としてのビジョンを紙に書いておきました。それから、慶應大の良いところを探したり考えたりしてまとめることもしていました。
慶應大よりも面接が厳しかったのは順天堂大です。待機室に座っている時も上の窓から受験生を見ている人がいたようです。
対策としては、順天堂大学の教育理念を聞かれたことがあると知っていたので、それだけ覚えていました。
面接では面接官がフレンドリーである一方、質問はきつい内容でした。高2の時にディベート大会に出ていたので、「順天堂大のほうが慶應大よりも良いということを英語で論じてください」と言われ、かなり困りましたが、何とかしました。
それから、「医療トピックをできるだけ列挙してください」と言われて2個しか答えなかったら、「それだけ?」と言われてしまいました。
後輩へのアドバイス
飯塚:大きく3つあります。
ひとつめは、自分の課題をしっかり認識してほしいということです。勉強に自分なりに意味を見出すことが大切です。問題集を何周するとかは無意味ですし、音読もお経読みでは効果がありません。自分なりに課題を見つけて「ここを改善するぞ」という意気込みを持って勉強してください。
ふたつめは、グノは質問や添削への対応が充実しているので利用してほしいということです。
最後は、ゴールを見据えてほしいということです。合格までの時期を考えて、「今は理科に手が回らないけれど、直前1年でやるから大丈夫」と計画したり、自分が頑張った教科なのに思ったように効果が出ていなければ勉強法を見直したりと、ゴールに合わせて臨機応変に勉強しましょう。
湯本:自分の点の取り方や自分の勉強の仕方を信じてください。数学で何点取って、英語で何点取るといったことは、人それぞれで違います。自分の勉強法を信じて貫き通せると勉強も続けやすいと思います。
僕の場合は、「グノの勉強法が合っているし好きだ」と思っていたので、それを信じて集中しました。あちこち手を出さなかったのが結果として良かったと思っています。
岡田:湯本君の言うとおり、自分に合う勉強法を見つけてください。
僕は同じことを何度も繰り返す勉強法が合っていて、それを信じていました。
それから、自分と同じくらいのレベルで、同じ大学を受ける人と励まし合いましょう。僕には同じレベルの友人がいました。直前期にも、簡単な会話を交わすだけでも元気もやる気も出ますし、安心もできます。そういう友人からのアドバイスには素直に耳を傾けられるし、自分と同じ境遇なので的確です。
とにかく自分に合う勉強法や友達を見つけるのが一番大事です。
真木:まずは自分に合った勉強法を見つけて、受験期までその勉強法を貫くのが大事です。
グノの音読を継続することで学校でもアドバンテージをとれるようになり、受験でも自信が持てるようになりました。
数学のセルフチェックシートを理科や他の科目に応用してみるのも良かったです。
特に、物理のセルフチェックシートを自分で作ったら、理科でもアドバンテージが保たれて、それが受験期には精神的な支えになってくれました。セルフチェックシートは後輩の皆さんに勧めたいです。
そして、グノは質問しやすい環境ですから、メールでも何でもいいので、積極的にガンガン話しかけて、有効に活用してください。
加藤:勉強を早く始めたほうがいいです。
そして、ただ勉強するだけでなく、問題意識を忘れないようにすることが大切です。
「目の前にある問題をどうやって解けるようにするか?」「試験本番でどうやったら解けるようになるか?」を真剣に考えてください。
自分を信じることが大切です。僕は直前期にちょっとセンシティブになって、救いを求めて理Vの合格体験記を読んだら、「模試はA判定でセンターも良かった」と書いてあって、逆に落ち込みました。でも、本格的に勉強を始めてからは、自分なりに満足できるように勉強してきたつもりだったので、そこで自分のやってきたことを信じました。
自分を信じることと、最後の最後に自分を信じられる努力をしてください。
山東:グノで長らく英語を習っていましたが、一刻も早く復習や音読を習慣化すべきです。
それから、勉強していて疑問が生じたら、先生に直接聞きに行ってもいいですし、それが苦手ならメールでも質問できます。疑問を解決できるシステムを最大限に利用してください。勉強以外でも、進路の悩みなどに親身になってくださるのがグノの先生ですから、存分に頼ってほしいと思います。