保護者座談会 2019

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保護者座談会 2019

大学でもさらに楽しそうに勉強に向かっています。
グノーブルで培った“学ぶ心”は、
受験で燃え尽きるようなものではありません。

座談会にご参加いただいた保護者の皆さま:
大村 真由美さま  庄司 里香さま  馬場 愛子さま  渡辺 みうらさま
今年の保護者座談会は、『東大合格特集号』(Gno-let vol.23)にご登場いただいた、大村幹さん(東大理U・都立小石川中等教育)、庄司一毅さん(東大理T・開成)、馬場愛奈美さん(東大理U・桜蔭)、渡辺藍子さん(東北大医・白百合学園)の保護者の皆さまにお集りいただきました。特集号では、それぞれの成功体験談を話してくれた卒業生の皆さんですが、お母さまの目には、受験期の高校生ならではの危うい一面も見えていたようです。皆さまがいかにサポートされ、どのようなお気持ちでグノーブルにお子さまを託されていらしたのか。お話を伺いました。
(取材・文:吉村高廣)
大村(おおむら) 真由美(まゆみ)さま
庄司(しょうじ) 里香(りか)さま
馬場(ばば) 愛子(あいこ)さま
渡辺(わたなべ) みうらさま
大村(おおむら) (かん)さんの
お母さま
東大理科二類1年
(都立小石川中等教育出身)
庄司(しょうじ) 一毅(かずき)さんの
お母さま
東大理科一類1年
(開成出身)
馬場(ばば) 愛奈美(まなみ)さんの
お母さま
東大理科二類1年
(桜蔭出身)
渡辺(わたなべ) 藍子(あいこ)さんの
お母さま
東北大医学部1年
(白百合学園出身)

大村(おおむら) 真由美(まゆみ)さま

大村(おおむら) (かん)さんの
お母さま
東大理科二類1年
(都立小石川中等教育出身)

庄司(しょうじ) 里香(りか)さま

庄司(しょうじ) 一毅(かずき)さんの
お母さま
東大理科一類1年
(開成出身)

馬場(ばば) 愛子(あいこ)さま

馬場(ばば) 愛奈美(まなみ)さんの
お母さま
東大理科二類1年
(桜蔭出身)

渡辺(わたなべ) みうらさま

渡辺(わたなべ) 藍子(あいこ)さんの
お母さま
東北大医学部1年
(白百合学園出身)
大学進学後の近況
大村:帰ってくるのは毎日、終電間際のような状態で忙しくしています。大学の合間に家庭教師のアルバイトをしたり、今まで自由に時間を使えなかった分、存分に学生生活を楽しんでいるようです。
庄司:大学では、「やりたいと思ったことは全部やる」と言っていまして、サークルもテニス2団体と、海外ボランティアに入っています。そんな状態ですから、今はほとんど顔を合わせることがなくなりました。私が仕事をしていますので、出勤時には息子は寝ていますし、夜は私が寝てから帰ってくるような日々で、部屋がどういう状況になっているか恐ろしいです(笑)。
馬場:娘は、大学では新しいものにチャレンジしたいとサークルもいろいろ見て回って、最終的には楽器未経験で吹奏楽部に入ったんです。
 クラシックバレエを小さい時からやっていまして、高校ではリズム水泳部でしたので、その延長で何か探すのかと思っていたら、選んだのは吹奏楽のクラリネットでした。週3回練習があって、それ以外にも自主練習や個別練習があり、それとは別に、クラシックバレエの練習が週4くらいありますので、結構忙しく過ごしていますね。
渡辺:勉強がとても大変で、毎週テストがあるので深夜0時くらいまで勉強しているようです。初めのうちは、LINEのビデオ通話で話していましたが、最近は「ゆっくり電話をしている暇がないの」と言われて、私は少し寂しい思いをしています。
 東京では、夜遅くても駅から5分くらいの所に住んでいたのでさほど心配もしませんでしたが、仙台では駅から寮まで10分くらいかかり、人通りも多くありません。それが一番心配です。それでも、クラブ活動は弓道部に入って頑張っているようです。
親だから見えていた わが子の素顔
大村:基本的にはいつでも明るく振る舞って、あまり大変そうな様子は見せませんが、やるべきことはきちんとやるタイプです。ですから、中学の時も学年で10位以下に落ちることはなく、どんなに遊んでいるように見えても、勉強のことで口出ししたことはありませんでした。
 ただ、宿題をやろうとしない時期があったのには困りましたね。どうやら東大に入った学校の先輩から「みんな宿題なんてやってないよ」と言われて、「ああ、そういうもんなんだ!」と、都合よく思い込んでしまったようなんです。さすがに私も、「いやいや、それはダメでしょ。宿題はやろうよ」と言ったことがあります。そこそこの成績は取れていたので、あまり口うるさく言わないほうがいいのかなとは思うようにしていました。
庄司:コツコツ勉強するタイプではありませんね。息子はゲーム性がないと火がつかないんです。例えば、難しい問題に挑戦するとか、ライバルと競い合うということがあると俄然燃えます。私は、勉強は日頃からコツコツやるものだと思っていたので、小学生の頃、それを息子に強制しようとして、夫に注意されたことがあります。「人にはそれぞれのやり方があるし、この子はそういうタイプではないと思うよ」と言われまして、以来、一切口出ししないようにしていました。
 中学に入ってからも、「俺は塾に行かずにひとりでやる!」と宣言したので、私も、何も言わずに放っていました。ところが、次第に英語がついていけなくなったんです。それは私も察していましたが、あえて口出しせずにいたところ、「英語だけ塾に行かせてほしい」と、本人から言ってきたんです。
 結果的には、高1から英語を、高2からは数学もグノーブルでお世話になりました。グノーブルの授業は先生方が上手に息子の気持ちにスイッチを入れてくださったり、ゲーム性を刺激してくださったおかげで、息子も最後まで食らいついてやっていけたのだと思っています。
馬場:娘は、基本的にはマイペースです。でも、周りに何を言われようと流されず、自分が「これだ!」と思ったものは絶対に譲らない頑固なところもあります。
 桜蔭は中1から塾に行く方がほとんどですが、私は、中学のうちから塾で勉強する必要はないと考えていました。主人も私も中高時代、部活に明け暮れていたので、まずは学校生活を楽しんでほしいと思っていたんです。
 ただ、息子が小6で中学受験グノーブルに入る時に、グノーブル代表の中山先生のお話を伺う機会があり、その時に「いずれ時期が来たら、娘も、絶対ここでお世話になろう」と強く思っていました。その“時期が来たら”の“時期”については「高2くらいかな」と思っていたのですが、高1の時に、「塾に行きたい」と言い出して、少し早めの入塾となりました。
渡辺:白百合のひとつ上の先輩がグノーブルの評判を教えてくださり、スタートダッシュ講座*を受講しました。
 その後、まずは気がかりだった数学1教科だけ、纓田先生にお世話になることを決めて入りました。入ってからは、いつも泣いていましたね。塾が嫌で泣くのではなく、みんなについていけないと。また、男子がいるのも初めてだったので、環境に慣れるまで時間がかかりました。その頃は声も小さくて、心配性で、クラス分けテストの時などは不安でドキドキしていたようです。
 皆さんのお話をお聞きしていると、“天才肌のお子さん”という印象を受けますが、うちの娘は「心配だからコツコツやる」「怖いから必死でやる」という感じでしたね。でも、グノーブルに入って、「勉強って楽しい!」というエンジンがかかったみたいです。数学に自信が持てるようになったら、高1に上がる時には「英語もやりたい」と自分から言い出しました。ちょうどその頃、オープンキャンパスで京大の先生のお話を聞く機会があり、本人も「京大に行きたい!」と考えていたため、古文もグノーブルでお世話になることにしました。
受験期の子どもとの接し方
渡辺:娘の場合、不安をつぶすために勉強に向かうというところもあったので、学習面については口出しせず、不安と闘う娘の姿を見守るようにしていました。むしろ私としては、体のことが心配だったので「勉強はほどほどにして、早く寝なさい」と常々言っていました。母親としての主なサポートは食事です。タマネギや長ネギなどをアレンジしたスープは毎日欠かさず、風邪をひかせないように体調面を心がけていました。
 また、医学部は面接があるので事前の情報収集が必要になります。大学によって面接で聞かれそうな質問も異なりますので、それらの情報収集は私が担当していました。願書についても、単に履歴を書くところや、AO入試に近い願書を書くところがありますので、各大学の特性を調べて願書づくりに必要な情報収集を私が行っていました。
馬場:娘は塾から帰ってきても、その日のうちに復習をしません。ごはんを食べて、お風呂に入って寝る、ほぼ毎日がこのサイクルの繰り返しでした。にもかかわらず、いつまでもダラダラと起きているので「早く寝なさい」が私の口癖になっていました(笑)。
 私はほとんど家にいましたが、物音を立てずに息を潜めるように過ごすようなことはありませんでした。静かな環境で勉強するほうが集中できそうなものですが、娘はそうではないらしく、常に誰かがいて、適度な生活音があったほうが安心して勉強に取り組めたようです。ですから私は、直前期もなるべく外出は控えて、娘が部屋から出てきた時は「おしゃべりしたかったらどうぞ」というスタンスを崩さないようにしていました。
庄司:息子の機嫌を損ねないようにすることを一番に考えていました。そうは思っていても、どこで不機嫌のスイッチが入るかわからないので、なるべく「あれをしなさい、これをしなさい」とは言わないよう努めました。ふらりとリビングにやってきて、しゃべりたいだけしゃべった頃合いを見て「そろそろ寝たら」と私が言うと、そこで息子が怒るんです。「寝なさい」はストレスになるから言わないでくれって(笑)。
 ただ、考えてみますと、受験期はいろいろな話をしたと思いますね。突然、散歩に行くからつき合ってほしいと言い出すこともありました。ほとんどは他愛もない話をして終わりでしたが、そこで、煮詰まった告白を聞くこともあって、息子なりにいろいろ考えているんだなと思いました。
大村:うちの息子はおしゃべりが大好きで、「今日こういうことがあったよ」とか、「将来こういうことがしたいんだよ」と、様々な話をしてくれました。同級生のお母さんたちは、「子どもが全然、学校の話をしてくれない」と嘆いていました。きっと、普通の男の子はそうなのかもしれませんが、うちは本当によく話してくれましたね。
 ただし、高3になると、学校の授業が私立校と比べて多少遅れ気味になって、そのあたりに若干苛立っていた時期もあります。特に物理・化学が遅れていて模試の点数が伸びず、私に対しても八つ当たり気味の時もありました。そんな時は「あ、そうなのね」と軽く受け流して余計なことは一切言いませんでした。
 それでも、高3の終わり頃には自信もついて、「お母さん、僕受かるから心配しなくてもいいよ。受かったら、2割はお母さんのおかげだからね」と言ってくれたんです。それは母親冥利につきましたね。
 「受験で僕は成長したよ」と息子から言われたこともあります。すごいなと思いましたね。私が高3だった時にこんなに大人だったかなと。受験って子どもを育てますよね。つくづくそう思います。
父親と子どもとの関わり方
大村:うちは夫が息子の受験に熱心でして、何か言い始めると熱くなるのですが、私はそれが煩わしかったですね(笑)。ですから、私は言いたいことがあっても、あえて言うのを我慢していました。夫に対しては、子どもがいない時に、「ちょっとああいう言い方やめたほうがいいんじゃないの」と注意することも多々ありましたね。
 高3になると受験が現実のものに思えてくるので、次第にストレスがかかってきますよね。そこにもって、まるでわかったようなことを言われたら息子もイラつくでしょうし、そうした息子の気持ちがわかるからこそ、「お願いだからパパもあんまり言わないで」というのが私の気持ちでした。
庄司:夫は息子が中学に入ってからは勉強に関して無関心を装っていました。例えば中学、高校の学校行事にもほとんど顔を出していませんし、私が学校の話をしても相槌だけなので、塾についても「帰りが遅いから塾に行っているのだろう」という感じで、勉強に対する関与はほぼありませんでした。
馬場:うちもノータッチです。多分、私立はどこを受けるか、直前までわかっていなかったんじゃないでしょうか(笑)。今、思えばありがたかったのは、センターを失敗して娘がへこんでいた時、主人が「大丈夫、絶対に愛奈美は大丈夫!」と言って励ましたんです。その時は「どこまで能天気なんだろう?」とも思いましたが、その能天気さが、あの時の我が家にとっては救いだったのかもしれません。
 ただ、受験当日は全部、娘を送りに行っているんですよ。東大の時は、横断歩道の向こう側にグノーブルの先生がいらして、先生と娘が笑顔で話しているのを見届けて帰ってきました。最終的にはそういう感じでしたが、それまでの過程や、勉強の進捗状況などは一切ノータッチでしたね。
渡辺:うちも完全にノータッチでした。一度だけ受験会場に娘を送って行ってもらった時は「そのあとに、愛宕神社にお参りしてきてね」と私が頼んでいたので、行ってきた証拠のように写真をメールで送ってくれました。受験に関してはそのくらいの関わり方でしたね。
塾選びの決め手になったもの
渡辺:まずは1クラスの人数が少ないということがあります。あとは、先生の解説をただ聞いている授業スタイルが娘はあまり好きではなかったので、先生とのやりとりをしながら授業が進んでゆくグノーブルなら娘に合っていると思いました。
 そして何より、スタートダッシュ講座に参加した時に、子どもたちの名前をすぐに覚えていただいて、お声がけをしてもらえたことに感動しました。娘は気持ちの小さい子でしたので、「この手厚さは安心だな」と、ここしかないと思って入塾を決めました。
馬場:グノーブルがいいんじゃないか、と目星をつけた上で、とりあえず他塾の説明会にも行きました。中学受験と違って大学受験の場合は、塾の先生と保護者の接点も減り、親の出る幕も少なくなるだろうと思っていましたので、娘自身が先生としっかり対話できそうか、信頼関係を築けそうか、といった部分を慎重に観察した結果、やっぱりグノーブルに勝る塾はありませんでした。
 グノーブルの説明会での模擬授業の時に感じたのは、授業の中味にも引き込まれましたが、生徒を導く先生の力です。娘はちょっと人見知りのところがあって積極性に欠けると感じていましたので、先生の接し方に大きな安心感を覚えました。高3になれば進路で悩むこともあるでしょう。そうした時に相談したいのは、やはり、生徒のことをしっかり見てくれている先生ではないでしょうか。そのあたりまで考えて、私はグノーブルに決めました。
庄司:私は塾選びに関わっていません。と申しますのも、本人が中1の時「俺は塾に行かない!」と啖呵を切ったので、私は塾について調べることもしませんでしたし、当然ながら予備知識も皆無でした。そんな経緯もあって、高1でいよいよ英語が怪しくなってきた時も、塾選びについては、息子が自分で情報を仕入れてきて、相性や雰囲気を自分なりに考えた結果、グノーブルでお世話になることになったんです。
大村:「高1から塾に入る」と本人が言っていたので、中3から私が塾を探していました。そうした中で、グノーブルの英語の方針に共感したんです。
 グノーブルの英語は、大学受験のためだけではなくて、大学に進学したあとのことも見据えた理念を打ち出していて、「これはいいな」と思ったんです。息子は以前、将来の職業に外交官を挙げていましたし、それでなくとも、これからの時代は、大学卒業後に海外で働くことも十分に考えられます。そうしたことを考えても、“使える英語”の土台づくりは必須だろうと思っていました。
 また、英単語を単純に丸暗記するのではなく、語源までさかのぼって語彙を増やしていくやり方も、常々「僕は暗記学習が嫌いだ」と言っていた息子にはピッタリだろうと思いました。実際にグノーブルに通うお友達のお母さんに塾の様子を聞いたこともありますが、「グノーブルはいいよ」とおっしゃっていたので、私の中では「絶対にここにしよう!」と決めていました。
垣間見えてきた グノーブルの魅力
大村:受験を乗り切るためには、やはり忍耐が必要だと思います。そしてその忍耐力は、この先、様々な局面で役立つと思います。ですから、まずは受験を乗り越えられるだけの心の強さのようなものを、グノーブルで厳しく鍛えていただきながら培ってほしいと思っていたんです。
 ところがグノーブルは、「つらい受験勉強を耐え抜く」といった世界とは別次元で、息子は学ぶほどに勉強が好きになっていきました。いろいろな意味で、息子は受験を経てずいぶん成長したと思います。その背景には、明らかにグノーブルで初めて知った“学ぶ楽しさ”があったようです。グノーブルで学ぶことが楽しくて仕方ないという様子で、学校行事と重なった時以外は一日も休んでいないはずです。息子はグノーブルの話をする時は、いつもすごく楽しそうでした。
 実際の授業では、英語でも数学でもいつも演習があって、その答案をその場で添削してくださり、コメントをつけてくださるそうです。先生にしてみれば授業内で添削するのは大変な労力だろうと思いますが、そうしたこと一つひとつが息子の頑張りの根拠になっていたように思います。
庄司:私は大村さんほど息子のことを分析できてはいません。何しろ私の中では、「グノーブルにお任せしていれば大丈夫」という思いがあって、かなり依存していたかもしれません。と申しますのも、息子は相性が合わないものは一切受け入れませんし、すぐに自分で見切りをつけてしまいます。ところが、高1の終わりくらいからグノーブルにお世話になって、ずっと続けてこられたということは、息子が先生を深く深く信頼していた証しでしょうし、本当に相性がいいのだろうと思っていました。
 息子は、添削でいいコメントをいただけたりすると、それはもうご機嫌で、問題の解法についてや解説の時に先生がお話しになったことなどを楽しそうに話してくれました。勉強にある種のゲーム性のようなものを感じていたからかもしれませんが「楽しくやっているんだな」と思えることは、受験生の親としては何より安心できる瞬間でした。
馬場:うちは高1から数学と英語を、最終的には二次の全科目をグノーブルで学ばせていただきまして、トータルで15人の先生にお世話になりました。娘の話を聞いていて、先生方の指導力はもちろん、学問に対する向き合い方や生徒たちとの接し方が、何より素晴らしいと思っていましたので、受験前でありながら「合否の結果にかかわらず、グノーブルでお世話になったこと自体が、きっと娘の将来にとって財産になるだろう」と、主人と話し合っていたほどです。
 そして今、大学に入ってさらに楽しそうに勉強に向かっている娘の姿を見ていると、やはりグノーブルで培った“学ぶ心”は、受験で燃え尽きるようなものではなかったと、改めて感じています。テクニックだけを詰め込むようなものだったら、仮にそれで合格できたとしても、大学に入ったことがゴールになって、今の娘の目の輝きはなかったと思います。グノーブルで、本当に学問の楽しさ、追求する面白さを学んで「もっとたくさんのことを知りたい!」という好奇心がより深まり、それが今の娘の姿につながっているのは間違いありません。
渡辺:グノーブルに入った当初は、授業についていくのが精一杯だったと思うんです。中学受験を経験された方とは雲泥の差という感じでした。そうした中、6年間じっくり通わせていただき、娘は大きな成長を遂げたと思います。娘も「グノーブルじゃなかったら今の自分はない。グノーブルに通えて幸せだった」と言っています。
 気が小さくて、声も小さかった娘が、グノーブルで勉強が好きになって、そこからいいサイクルに乗り自信を持って前に進めるようになった。親としてはこれを何よりうれしく思っています。若いうちは、何かに興味を持ったらがむしゃらに突き進んでいくようなパワーに満ちあふれているものです。でも、娘はそれを表に出すことがなかなかできませんでした。ところがグノーブルにはそんな娘の性格すら変えてしまうような“何か”があったのだろうと感じています。
子どもを変えた先生たち
渡辺:グノーブルではまず、纓田先生に数学の自信をつけていただきました。そして英語でも、先生方のお話をしっかり聞いて、そのアドバイスを忠実に守り、成績も徐々に上がってゆき、医学部という大きな夢が次第に現実味を帯びてきたのだろうと思います。体力的な面を考えて、「推薦で入れるところを目指せばいい」という次元から、180度方向転換して、「京都大学の医学部を目指したい」という思いを語れるようになりました。結果的には、センターで失敗して東北大学の医学部に行きましたが、それでも、見知らぬ土地で一人暮らしをしながら勉強もするということで、積極的に自立の一歩を踏み出していきました。それらは全部、グノーブルでの“学び”があったからだと思い、感謝しています。
馬場:娘は合格体験記をとても丁寧に書いていました。先生に対する感謝の気持ちを一生懸命書いていて、「こんなことを考えていたのか」と、親が知らなかった一面を垣間見たと同時に、私が思っていた以上に、先生との信頼関係が深かったことを知りました。
庄司:グノーブルの先生のことはよく話に出ました。そんな時は、玄関を開けた瞬間から興奮状態で話すので、勢いに圧倒されながら聞いていました。この時期の男の子の場合、よほどのインパクトがなければいちいち人の話はしませんよね。ですから息子にとってグノーブルの先生は、相当衝撃的だったと思うんです。
大村:息子はグノーブルで本当に変わりました。つくづく大人になったなと思います。最初の頃は、きちんと予習をしていかなかったので数学で一番上のクラスには入れなかったんです。それが本人は悔しくて、とにかく数学を一生懸命頑張って、数Vでは一番上のクラスにしていただけました。あそこまでの粘り強さは、以前は感じられませんでしたね。
グノーブルに子どもを託して良かった
大村:学習面については、しっかりと力をつけていただいたおかげで、さほど深刻にならずとも合格することができました。学校行事への取り組みなども含め、ギリギリまで高校生活をエンジョイできたのも、グノーブルならではの勉強法があったからだと思っています。
 また、学力だけではなくいろいろな先生に出会えて、一人ひとりの先生方から違った刺激を受けたことが息子にとっては良かったと思っています。
 学校はもちろん大事です。でも、今の時代は、それだけでは足りないものがあるのかもしれません。大学受験ということを考えても、これから大人になっていく過程を考えても、学校とは異なった視野での学びが必要ではないかと思います。そして、息子にとってはそれを学ぶもうひとつの学び舎がグノーブルでした。私はグノーブルを選び、息子を3年間託して、本当に良かったと思っています。
庄司:息子の場合、昔から勉強方法が自己流だったと思うんです。ちゃんとした基礎があって独自路線を貫くのなら結構です。けれど彼の場合は、最初から自分なりのやり方をし、それに慣れ、貫き、中学に入ってもそこが正されることなく来てしまったので、グノーブルでお世話になって軌道修正できたことは本当に良かったと思っています。そのおかげで大学にも合格できたと思います。
 息子は、一般論で「こういうのも大事だよ」と言われても耳を貸そうとしません。いろんなアドバイスをいただいても、「自分のやり方が活かせる」が大前提としてあるのでなかなか納得しません。そこが親としては一番心配だったところでもありましたが、グノーブルでお世話になって変わりました。特に後半ですね、高3の秋、10月から受験直前ぐらいまでは著しく変化しました。しっかり腰を据えて、逆算しながら勉強を進めていったほうがいいと本人も自覚していたようですし、そのあたりをうまくリードしてくださったのはグノーブルの先生方だったと思います。
 また、高3の運動会が終わったあたりで、「学校に行きたくない、何をするのも面倒くさい」という時期がありました。運動会で全力を出し切ってしまい、何かが燃え尽きたように感じていたのでしょうね。そこで髪を染めたりして、もがきながら自分で変化を求めていたのですが、私は反対せずに見ていることしかできませんでした。そんな時にもグノーブルには全く嫌がることもなく通い続けていました。息子にとってグノーブルはある種の救いだったと思います。先生方には心から感謝しています。
馬場:部活と習い事のバレエどちらも100%でやる。学校の勉強も100%でやる。これが我が家のルールでした。事実、それを娘は実践していましたが、気持ちはあってもそれができないほど多忙な時期があるのが受験生です。そんな我が家の“100%ルール”を、維持させてくださったのもグノーブルの先生方の心配りでした。
 どの先生方も、生徒のことをよく把握されているので、子どもたちの状態や学校の事情に合わせて学習の優先順位を明示してくださいます。「忙しそうだから、今はこれ、取らなくていいよ」と声をかけてくださったり、どうしてもお休みしなくてはならなかった時は、休んだ分のフォローアップを丁寧にしてくださり、いろいろな部分の穴埋めをしていただきながら、なんとか追いついていくことができました。
 また、センターで失敗した時は、いつも沈着冷静な娘が泣いてしまい、親ながらどう声かけをしたら良いものかわからず、思わず「グノーブルの先生にご相談してみたら」と言ってしまったんです。それから次のグノーブルの授業まで何日間かあって、さすがに娘にも笑顔はなく、家の中も沈み込んでいたんです。次の授業で先生に相談したところ、明るく接してくださり、その日から娘にも家族にも笑顔が戻りました。
 「助かった」と、私はつくづく思いましたし、先生からのアドバイスがなかったら結果がどうなっていたかわかりません。
 娘が今、どういう状況に置かれているのか、何を悩んでいるのか、それに対してどう言ったらいいのか、そういうことを総合的に考えて言葉を発するのは、やはりプロの先生でないとできないと、あの時に心の底から実感しました。
渡辺:ウエイトが大きかったのは、やっぱり精神的な面でのサポートでしょうか。引っ込み思案だった娘が、グノーブルに通うようになって、何事においても自信を持てるようになったこと。これに尽きます。
 学習面でも細かい配慮をいただきました。例えば、自宅で小論文を書いて提出すると、添削を音声ファイルで送り返してくださったり。そういう先生とのやりとりを見ていても、きっと授業以外でもたくさんのサポートをしてくださっているのだろうと思っていました。
 あと、数学の先生が大好きで、いろいろとご相談していたようです。気が小さいので手書きのお守りをいただいたり、絵やメッセージなども頂戴しました。それらを家の見えるところに貼ったり、スマートフォンの待ち受け画面にしたりして、そんな一つひとつが娘の心の支えになって、受験を乗り越えられたのだと思います。本当にありがとうございました。
お子さんが受験を迎える方に
大村:息子はグノーブルを信じて、わき目も振らずグノーブルの問題だけをひたすら解いていました。そうした勉強方法が良かったのだと思っています。グノーブルを信じて勉強していれば目標の大学に入れると思います。ですから親御さんもわき目も振らず、応援してあげてください。
庄司:子どもはそれなりに考えてやっています。合う、合わないは自分でわかっていて、そんな中で自分が決めたものをやり抜く力も持っていると思うので、そこは親も信じてあげて、あれこれ言わずに見守ることが大事です。でも、困っている時は横からそっと声をかけてあげる、そういう感じで接していれば精神的にも乗り越えられると思います。
馬場:いろいろな情報が世の中にはあふれていますので、どうしても目や耳に入ってきます。そこで、まず親のほうが精神的にぶれないことが大事です。親の精神状態は子どもにも影響すると思いますので、まずは親が精神的に安定して過ごすことが大切かと思います。もちろん簡単なことではありません。でも、何とか工夫して子どもの前ではいつも落ち着いて、穏やかに接してあげてください。
渡辺:大学受験になると、親は、精神面のサポートと健康管理くらいしかできないと思うので、まずはそこをしっかり考えてあげることが大事かと思います。あと、子どもも自立していく時期なので、こちらからはあれこれ聞かないように心掛けていました。私の経験上、子どものほうから相談して来たことに対しても、深い意見は言わないほうがいいと思います。親のほうが熱くなって意見すると、けんかになったり、子どもの悩みがさらに深くなったりすると思うので、親はただひたすら聞き役にまわっていれば、子どもはそれだけで安心すると思います。

*新中1対象の講座(2〜3月に開講)。

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